コラム

採用担当者必見!優秀な主婦パート人材を採用し、定着させるコツ

主婦採用のコツ

労働者人口の減少で人材不足が深刻化するなか、女性、特に主婦層のパート採用に関心を持つ企業が増えています。
一方で、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える女性は24年間で26.3%から55.3%と29ポイントも増えており、女性の就業に対する意欲も年々向上していることが分かります。

女性の就業意識グラフ出典:「男女共同参画白書 令和元年版」(内閣府)を加工して作成

とはいえ、家庭との両立を重視する主婦層を採用するためには、普段とは違う観点での採用活動が必要です。
具体的にどのようなポイントで採用活動をすれば、優秀な主婦を採用できるのでしょうか。

弊社では約5年前から【主婦×スキルワーカー】をターゲットとしたパート派遣を行っており、主婦採用についてのノウハウを蓄積してきました。
登録に来られた求職者の方のリアルな声をもとに、主婦が仕事選びでもっとも重視するポイントについて、事例を交えてご紹介します。

4つの軸により、仕事選びの条件が変化

主婦採用のコツ

ひと口に「主婦」と言っても、お子さんの年齢や夫の扶養枠内にこだわるか否かで、仕事選びの条件は異なります。
まず「扶養枠内」か「扶養関係なく」働きたいか、そしてお子さんが「いる」「いない」の4つの軸で、重視するポイントの傾向が変わってきます。
それぞれのケースについて、解説しました。

【子どもがいる】×【扶養枠内で働く】ケース

特に小学校低学年までの小さいお子さんがいる方は、子どもが学校や幼稚園に行っている間だけ働く「1日5時間程度の仕事」を希望されることがほとんどです。
また、子どもの病気などで急なお休みや早退をした場合の「企業側の対応」をもっとも重視する層でもあります。

残業がないか、急なお休みの相談が可能か否か

表面的にはこのような質問をしますが、その本質は「チームの体制や、急なお休みや早退時にリカバリーできる社員がいるか」といった点を重要視しています。

通勤時間、扶養内におさまるかどうか

通勤時間の希望は自宅から30分圏内(東海エリアでは15~30分)がボリュームゾーンで、近ければ近いほど良いと考える方が大半です。やはり、子どもに何かあったときにすぐに帰宅できる距離であること、家事や介護などご家庭の事情を優先したい人が多いことが主な理由です。

扶養内を希望される方は、年収103万円以内(所得税の壁)あるいは130万円未満(社会保険の壁)に抑えることが大前提で、それを超えてしまうくらいなら時給が下がっても構わないと考える方がいるほどです。

【子どもがいない】×【扶養枠内で働く】ケース

通勤時間、扶養内におさまるかどうか

お子さんはいないけど扶養内勤務を希望される方は、家庭との両立を最優先に無理なく働きたいという方がほとんどです。
最低限の収入を得ながら、家事やプライベートを充実させたい(今の生活スタイルを極力変えたくない)と考える方が多いようです。

【子どもがいる】×【扶養枠にこだわらない】ケース

残業がないか、急なお休みの相談が可能か否か

先述した通り、お子さんの体調不良などで急なお休みや早退があっても、対応してもらえるかどうかが最重要ポイントになります。

通勤時間と仕事内容(これまでのキャリアを活かせるか)

通勤時間についても先述した内容と同じです。
ただし、子どもがいても扶養枠にこだわらない方は、比較的お子さんの年齢が高く、子育てがひと段落しているケースも多いです。

小さいお子さんがいる方よりも時間的な制限が少ないため、扶養枠を超えてバリバリ働きたい、キャリアを活かしたいと考える方が多い傾向にあります。
そのため、仕事内容や給与面なども、仕事選びの条件として重要視される方が多くなります。

子どもが大きくなったときに働き方を増やせるかどうか

あと数年はパートで働いて子育てを優先したいが、ゆくゆくはフルタイムで働きたいという場合。もともと高いスキルを持ちながら、子育てによる時間の制限によって仕方なく仕事をセーブしている方が重視するポイントです。
お子さんの成長に合わせて、企業が柔軟な働き方に対応できるかどうかがカギとなります。

【子どもがいない】×【扶養枠にこだわらない】ケース

子どもが独立し、子育てが完全に終わった方も含まれます。
この層は給与面や仕事内容を重視する方が多く、やりがいのある仕事かどうかが仕事選びのポイントになります。

仕事内容は未経験の職種にチャレンジしたい方と、今までのスキルを活かしたいと思う方(特にIT・Web系や経理などの専門職)が半々くらいの割合です。

意外と見落としがちな「担当者の対応」

主婦採用のコツ

勤務時間や通勤にかかる時間などが希望条件にすべて当てはまっていたとしても、面接で求職者に辞退されるケースがあります。

たとえば派遣の職場見学で、派遣先企業の担当者が「急な休み」や「急な早退」などのリスクを気にするあまり、
「お子さんはおいくつですか?」
「今まで風邪等も多かったんですか?体は強いほうです?」
「突発的に休んだ場合は、別の日に振替で出勤してもらうことも出来ますか?」
など、質問攻めにしてしまうパターンです。

いくら子育て中とはいえ、子どもが体調不良のときは仕事を休むのが当たり前だと思って面接に臨む求職者はいません。
職場に迷惑をかけてしまうことを心から申し訳なく感じている方がほとんどです。

担当者としては、想定されるリスクについてあらかじめ把握したいという気持ちから質問しているだけかも知れません。
それでも上記のような質問を受けたスタッフは、
「お休みの相談がしにくい職場なんだろうな」
「迷惑かけてしまうのが申し訳ない」
などネガティブな気持ちになり、採用を辞退してしまうのです。

逆に「大丈夫ですよ。他の社員にも子育て中の方が多く、急な休みなどは日常茶飯事ですから」など、安心感を与えたことで即決に至ったケースも少なくありません。

事例紹介

実際に弊社からの派遣就業として、主婦の受け入れに成功した企業の事例をご紹介します。
※個人情報保護のため、記事の内容を一部変更しています。

A社様(システム開発)

システム開発をメイン事業とするA社様では、開発工程前の仕様書チェックや、特許調査などの業務をお願いできる人を探していました。

プログラマでもなく事務職でもなく、という中間的な職種。さらに複数名のプロジェクトメンバーの一員という想定だったので、フルタイムや正社員でないといけないというこだわりはありません。

弊社には過去にシステム開発やプログラミングの経験がある主婦が多数在籍しており、そういった人材であればA社様の求める人物像にぴったりだと判断。週3~4日の時短勤務を希望する元プログラマの主婦をご紹介しました。

A社様ではパート主婦を受け入れた経験がありませんでしたが、チーム内で業務をシェアする事で、時短勤務や急なお休み等にも対応できる体制を整え、トライしてみることに。
結果、ブランクはあるものの過去のプログラミング経験と、家事や育児で鍛えた柔軟な対応力を十分に発揮し、今やプロジェクトの一員として不可欠な存在となりました。

B社様(大手事務センター)

大手事務センターで、複数名のパート社員を雇用しているB社様では、定着率の低さにお困りでした。
なるべく若い方のほうがPCスキルが高く、入力スピードも速いと考え、20代のフリーターやWワーカー、結婚して間もない主婦などを中心に採用していました。しかし、正社員への転職や妊娠等の理由で、短期間で退職する人が少なくありません。

弊社に派遣のご相談を頂いた際も、当初は同様の条件で集めて欲しいというご依頼でしたが、やはり定着させることに難航しました。
そこで、お子さんが小学生以上で、子育てが少し落ち着いたぐらいの主婦層をターゲットにしてみてはどうかと提案させていただきました。

元々、主婦の受け入れについては、職場環境や急なお休みへの対応などしっかりされていたB社様。
子育てが落ち着いても、まだフルタイムへの転換等は考えていない30代後半~40代の主婦にマッチする職場でした。

現在も数十名の主婦が活躍中。中には3年以上継続して働くスタッフさんもいて、定着率の高さに満足頂いています。

まとめ

パートを希望する主婦が、仕事選びでもっとも重視するポイントについて解説しました。
高いスキルやキャリアを持ちながら、家事や育児などのために活躍できずにいる主婦の方は多数いらっしゃいます。
そういった主婦の方に活躍の場を与えて頂ける企業様に対し、主婦採用のノウハウや業務切り分けの方法をご提案させて頂きます。

パート主婦の採用にご興味のある方は下記までお問い合わせください。

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